長かった3ヶ月間の短期実習が10月末に終わった。オレゴン、カリフォルニア、アイダホ州へ散らばっていた研修生が、またワシントン州のモーゼスレイクへ戻ってきた。長期実習のための英語学習が目的だった。皆、農場での重労働から解放され、理解できない英語の授業を我慢すれば、三食はビッグベンドコミュニティカレッジのカフェテリアで好きなだけ十分に食べることができた。
夜明け前、毎朝6時にドミトリー前の駐車場でラジオ体操を全員で行うのが一日の始まりだった。毎日益々日が短くなり寒さも増していった。白い息を吐きながら適当に手足を動かしてやり過ごすだけだった。体操が終わると、すぐさまドミトリーの自分の部屋に戻り、ベッドの上でカフェテリアがオープンする7時を待った。ジャクソン・ブラウンの「Hold Out」のアルバムを毎朝聞くのが日課だった。「Call it a loan」 を繰り返し聞いた。 12月始めになると辺り一面凍りついた。初めて雪が降り始めた時、沖縄から来た連中が大喜びして外へ飛び出し、口を開けて芝生の上を走り回った。
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