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2011年 01月 11日

メキシコ、ワシントン州、カリフォルニア州:夏旅行2005年 Mexico, U.S.

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カリブ海の島トリニダード・トバゴに来て3年半が過ぎてしまった。日々仕事に追われても過ぎ去った時間がいつも夢まぼろしのように感じるのは、ここが紛れもなく熱帯である証である。貿易風が絶え間なく吹き、思いのほか肌に心地よい。一方、光は強く、駐車した車は目玉焼きを作るのに十分なフライパンと同じようになるまで熱くなる。カリブの湿気を含んだ熱帯の暑さは独特の雰囲気を醸し出し、それは東カリブの島々からフロリダ、遠くニューオリンズまで続いている。

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でも、そんな空気が時々がまんできなくなる。年中暑いここを逃れるように、暦の上で夏が来ると必ずアメリカへ行きたくなるのは、二十数年前の記憶の刷り込みかもしれない。場所は西部だ。ニューヨークの喧騒などどうでもいい。明暗の強い光と湿気を微塵も含まない空気に飢えてしまう。
旅に出るといろいろなことが起こるものだ。そして旅に病むのはとてもつらいことだ。昨年、ニューヨークからナイアガラ、車でモンタナ州、アイダホ州、ワイオミング州と廻った。旅の途中ひどい目にあった。ニューヨーク滞在後半に腫れ始めた扁桃腺の痛さを我慢しながら、なんとかカナダ側ナイアガラまで移動したがあまりの痛さに耐え切れなくなりカナダ側市立病院の救急治療室へ飛び込まざるをえなくなった。散々待たされた上に間違いなく治療費を払えるかどうかを確約させられた後、やっと診察、結果として病院で一晩安静を宣告された。膿瘍部の切開後、冷蔵庫のような部屋で両脇の余りが3cmもない診察簡易ベッドの上で、しかも点滴で動くこともできずほとんど拷問状態で一晩明かした。翌日良くなり一応の滝観光をしたが、またその夜、再度腫れが始まり移動日の朝、泣く泣く飛行機をキャンセルした。またまた病院へ逆戻りし点滴後、移動できる状態になるまでホテルに缶詰になった。女房には散々迷惑をかけた。予定は変更を重ね思いもしなかったトロントを観光することができたがその後一週間毎夜中の頻尿に悩まされた。旅先で病み、体調がわるくなり睡眠不足がすすむと徐々に精神状態がおかしくなり絶望感に陥っていくものである。

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旅先が先進国ならまだいい。これが、第三世界だと即、身の危険に直結することになる。十数年前インドを旅行した時ヒンズー教の聖地ベナレスで猛烈な下痢で夜中病院へ担ぎこまれた。親切なホテルの主人とこれも女房のおかげだった。一日半意識がなく目が覚めたときには額に入ったヒンズー教の神の絵が天井近くに張ってありお香が立ち込めていた。アフリカのマラウイで働いていた時も、やはり扁桃腺膿瘍になった。日本ならどんな田舎の病院にもあるような医療器具が見つからず、やっとのことで手配できたと思ったら、ベッドのシーツをぐるぐる巻きされた上、全身麻酔を施されて出稼ぎの老体のフィリピン人とエジプト人の医者が切開してくれた。深謝。

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かつて研修生の頃は病気なんぞ関係なく、この世に何故「壮快」だの「健康」だのという雑誌が存在するのかと思っていた。四十半ばに入って体のあちこちがおかしいと思い始めたのもつかのま、腰が、頭が痛くなりはっきり年齢を意識するようになった。体はガタが来るが、一方精神は楽になったような気がする。果して鈍になっているのだろうか。

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若い日々が永遠に続くことはない。当然だ。




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by nshimaafrica | 2011-01-11 18:46 | ★溜まった妄想 | Comments(0)


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