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2011年 07月 10日

東京:焼き芋屋の老人 北海道へ移るまで その3 1986年~1991年 Tokyo

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近くに石焼き芋屋が屋台を引く老人が住んでいた。秋になり肌寒くなる季節に変わる頃、焼き芋屋を始めるようであった。夕方になると、どこまで回っているのわからなかったが、夜遅くまで仕事をしていた。夜中に戻ってくると、その屋台をアパートの塀の近くに停め置いていた。ある日、塀の近くに家を取り壊した廃材が整理されずに運ばれてきたのか山と積まれていた。どうも、老人が芋を焼く為の燃料として廃材をもらい受けた様子だった。比較的早い時間に営業を切り上げて、夜9時頃から柱や梁であった木材を片付け始めた。燃やすのに適当な長さに鋸を挽いて切り分けていた。うるさくはなかったが作業するを続ける音が夜中まで続いた。多すぎて二、三日で片付いてしまうような量ではなかった。毎晩、夜中の3時過ぎまで続いた。5、6日後、大分片付いたなとわかるようになった頃、急に作業を行う音が聞こえなくなった。

一週間後、老人が住んでいた長屋の入口に「忌中」の紙が貼ってあることに気がついた。



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by nshimaafrica | 2011-07-10 11:11 | 1986年-Malawi | Comments(0)


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