1年を振り返ってもう一度(2011年2月12日の繰り返し、一部加筆)
若いころ南部アフリカのザンビアという国に住んだことがある。1984年1月から1986年1月までの2年間だった。ザイール(現コンゴ)国境まで10kmという所に住んでいたが、まれに450km離れた首都のルサカへ上京することもあった。その間は知り合いのアパートで寝泊りをしていた。人の出入りが多かったために、新しい日本の雑誌も置いてあることがしばしばだった。
ある日「ブルータス」という雑誌が目に入った。
「黄金のアフリカ」という特集だった。内容は、西アフリカと東アフリカを舞台にしていた。特にアイザック・ディネーセン作の「アフリカの日々」(Out of Africa)をベースにデニス・フィンチ・ハットンの部分を抽出していた部分をはっきりと覚えている。映画「愛と哀しみの果て」(Out of Africa)よりも2年ほど前に書かれた記事だった。砂の中からダイアモンドを発見したしたような気分だった。繰り返し、散りばめられた写真と言葉に魅せられた。夢中になって何度も何度も繰り返し読んだ。そのうちに本当は俺が保管すべきであると勝手に思い始め、雑誌を持ち帰ろうとしたが、友人?に断られてしまった。当然のことではあったが、今でも少し悔しく思うことがある。
あのような雑誌が発刊されることなど、これから先絶対にないだろう。大学の時は月刊プレイボーイ連載、藤原新也の全東洋街道にあこがれたものだった。アフリカから日本へ戻り、小黒一三がブルータスを編集をし、あの特集を組んだことを知った。
あの頃、ザンビアのルサカにいながら、同じアフリカ大陸のケニア、ンゴングヒルが「夢」になっていた。当時、そんなときめきを持てたことが懐かしく今も嬉しい。
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