自転車の乗り方とジャグリングは、一旦覚えてしまうと忘れることはない点においてどこか似ている。つまり身についてしまう技だ。ジャグリングと言っても4つも5つも扱うのではない。最低限必要な3つのテニスボールの扱いにすぎなかったが。
ワシントン州のビッグベンドコミュニティーカレッジでの英会話クラスは、3ヶ月の短期実習(8月から10月)の後、11、12月と2ヶ月間続いた。その間、レクリエーションプログラムの一環として、「ジャグリング」のやり方が大学スタッフから紹介された。「できない」状態から「できるようになる」、ステップアップする、つまり達成感を味わい、遊びと同時の教育が目的だったのではないかと思える。
できるようになるまでの時間は、当然ある程度個人差が出てくる。すぐうまくなる奴はすぐにうまくなるし、うまくならない奴はなかなかうまくならない。およそ、世の中の技という技は、自転車やジャグリングと同じで、ある日突然できるようになるのかもしれない。ただ、その技が身につくまでの時間が長かったり、短かかったり、根気が求められるものだったりするかなどの条件が違うだけだ。
たぶん小学校での一輪車なども、同じような教育の趣旨かもしれない。