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2013年 05月 11日

「ダーク・スター・サファリ」 カイロからケープタウンへ、アフリカ縦断の旅 ポール・セロー

a0183811_1259851.jpg作者ポール・セローの名を初めて知った理由が思い出せない。たぶんハリソン・フォード、ヘレン・ミレン、リバー・フェニックスらが出ていた1986年の映画「モスキート・コースト」の原作者だったからかもしれないし、アメリカのピース・コーとしてアフリカの小国マラウイで教師をした経験のある作家だったからかもしれない。

カイロからケープタウンへ、アフリカ縦断の分厚い旅行記だ。時期は2001年1月から5月までの5ヶ月間。図書館から借りてきたばかりでまだ読み始めたばかりだ。普通に順を追って最初から読んでいるわけではない。最も身近である途中のマラウイの部分から始めたが、もう夢中になっている。マラウイの空気、臭いが諸に伝わってくる。俺自身が実際に肌で感じていたようなことが、これでもか、これでもかと執拗に繰り返される。半分罵詈雑言に近い感想は、辛辣だが的を得ている。マラウイ人に対する、あせり、怒り、歯がゆさなどが手に取るようにわかる。一見、傲慢にも見えるが、それだけ若かりし日に教師として過ごした「マラウイ」という風土、人々が好きなのだと思う。

ポール・セロー が完全に思い違いしている箇所がある。マラウイ人の主食であるシマの原料となるトウモロコシ、つまりハイブリッド(雑種第1代)が、アメリカから援助されている現状が書かれていた。しかしながら、毎年農家自身で次年度のために自分の畑のトウモロコシから採種できないような種子へ移行するように仕向けたのは、元々アメリカの援助政策だ。アメリカの種苗会社の支援を受けたアメリカ人の農業専門家だったのだ。マラウイの貧しい農家は毎年、ハイブリッドの種子を種苗会社(カーギルやモンサント) から買うはめになってしまうのが現実だ。前年の現金収入が少ないと、余裕がなく貧しくて次年度の種子が買えない状態に陥る。しかも肥料代も在来種よりずっとかかるし、旱魃にも弱い。ハイブリッドではない従来の在来品種の栽培を続けていれば、どうにか生きていけるし、極端な飢餓に陥ることもなかった。そんな背景をポール・セローは全く気が付いていない。俺の近所に住んでいたアメリカ人がその筋の専門家だったのだから。

プラス翻訳がいい。

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by nshimaafrica | 2013-05-11 09:50 | ★音楽、本、DVD | Trackback | Comments(0)
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